お笑いタレント・ビートたけしさんが過去に起こしたフライデー襲撃事件について、事件の真相や参加したメンバーについて調査していきます。
フライデー襲撃事件とは?
フライデー襲撃事件とは、1986年(昭和61年)12月9日、お笑いタレントのビートたけしさんを筆頭に、たけし軍団ら12人が講談社の写真週刊誌『フライデー』の編集部を襲撃した事件です。
なぜこのような事件を起こしてしまったのか、当時明かされなかった真相や一連の流れをまとめていきます。
フライデー襲撃!

事件が起きたのは1986年12月9日午前3時過ぎのこと。
たけしさんは、事件前日にフライデーの発行元である講談社に
”今から行ってやるからな”
と、通告した上でたけし軍団の一部メンバーと共謀し、東京都文京区音羽にある講談社本館内にあるフライデー編集部に押し掛けます。
当時の報道によると、たけしさんが「担当者を出せ」と迫った後、一斉にもみ合いになったそうで、「ぶち殺すぞ、この野郎!」と叫びながら、粉末消火器を噴射したり、同誌の編集長及び編集部員らに室内にあった雨傘や拳で殴打したり蹴ったりと暴行を加えました。
その結果、住居侵入・器物損壊・暴行の現行犯で大塚警察署によって逮捕されることに…
懲役6カ月(執行猶予2年)の判決
1987年6月10日、東京地方裁判所は傷害罪でたけしさんに対して懲役6カ月(執行猶予2年)の判決を下し、たけし軍団メンバーは1987年3月2日に起訴猶予処分となりました。
その後約半年間の謹慎期間を経て芸能界に復帰するのですが、たけしさんやたけし軍団が出演するテレビ局や所属事務所などに各種団体が抗議に訪れたりと、しばらく活動に影響を及ぼしたそうです。
事件の発端はフライデーの執拗な取材

なぜ事件が起きてしまったのか、事件の背景を調査しました。
フライデー襲撃事件が起きた原因は、2つの出来事が関係しているようです。
フライデー記者が恋人に怪我を負わせた
1つ目の原因は、当時たけしさんが交際していた女性に怪我を負わせたことです。
1986年12月8日、東京都渋谷区の路上で当時たけしさんが親密に交際していた専門学校生の女性(当時21歳)にフライデーの記者がしつこく取材を持ちかけたところ、それを女性が拒否しました。
すると、記者が前方に立ちふさがってテープレコーダーを女性の顔に突きつけたり手を掴んで引っ張るなどして頸部捻挫、腰部捻傷で全治2週間の怪我を負わせたというのです。
今では考えられないかなり悪質なやり方ですよね。
家族に執拗な取材があった
2つ目の原因は、フライデーからたけしさんの家族に対して執拗な取材があったことです。
事件後に裁判でたけしさんが証言したところによると、妻である北野幹子さんが子供を私立校の入学試験に連れて行くところを写真に撮られてしまったことが理由で、学校側から
”子供の写真が週刊誌に掲載されるようでは入学させられない”
と、入学を拒否されてしまったといいます。
自分だけならまだしも、家族にまで被害が及ぶのは耐え難いですね。
こうしたフライデー側の行動が原因で、ついにたけしさんの堪忍袋の緒が切れてしまい、後に大きな事件を起こすこととなりました。
フライデー襲撃事件に参加したメンバーは?

フライデー襲撃事件に関わったメンバーをそれぞれまとめました。
<たけし軍団>
・ガダルカナル・タカ
・そのまんま東(東国原英夫)
・グレート義太夫
・ふんころがし(ダンカン)
・大森うたえもん
・柳ユーレイ(柳憂怜)
・松尾伴内
<たけし軍団セピア>
大阪百万円
キドカラー大道
サード長嶋
おぼつちやま(水島新太郎)
・ラッシャー板前
・井手らっきょ
・つまみ枝豆
フライデー襲撃事件に参加したメンバーは、たけしさんを含めた12人です。
おぼつちやま(水島新太郎)さんに関しては、当時19歳で未成年だったこともあり実名を伏せて「19歳の少年A」と報道されました。
たけしさん1人のためにここまで集まったのは、当時からたけしさんへの信頼が分厚かったのでしょうね。
連行される際にたけしさんは、軍団員に対して
悪かったな、おまえら。おまえらの面倒は一生見るから…
おれ、ドカタしてでも、おまえらを絶対食わせるからな!
と自分のことよりも団員の心配をしていたそうです。
つまみ枝豆が呼ばれなかった理由は?

つまみ枝豆さんがフライデー襲撃事件に呼ばれなかった理由を調査しました。
たけし軍団だったのにも関わらずフライデー襲撃事件に参加しなかったラッシャー板前さん、井手らっきょさん、つまみ枝豆さん。
当時3人にはそれぞれ事情があって参加できなかったようです。
- ラッシャー板前 – 痔の手術を受けて入院中だったため。
- 井手らっきょ – たけしが連絡を取ろうとしたものの連絡がつかなかったため。
- つまみ枝豆 – 大道が連絡を取ろうとしたものの連絡がつかなかったため。
「つまみ枝豆さんは連絡がつかなかった」とされていますが、実はたけしさんが意図的に他の団員につまみ枝豆さんが来ないよう呼びかけていたそうです。
というのも、つまみ枝豆さんが”若い頃に1度逮捕されたことがある”ということが関係しているようです。
つまみ枝豆さんは過去に右翼団体『防共挺身隊』に所属していたことがあり、川口市役所へ押しかけたり、木刀を持ってソ連領事館を襲撃したりとかなりやんちゃしていました。
そして、右翼時代に逮捕され服役した過去があります。
そんなつまみ枝豆さんの過去を知っていたたけしさんは、あえて呼ばなかったのです。
2度目の逮捕となると今後の芸人生命に関わってしまう可能性も十分にありますし、過去の経歴を見る限り本気でフライデーを襲撃してしまいそうですよね…
つまみ枝豆さんは事件後にテレビで放送された会見でフライデースタッフの顔を確認し、単独でフライデーを襲撃しようと準備していたというくらいなので、たけしさんがつまみ枝豆さんを呼ばなかったのにも納得です。
つまみ枝豆さんの性格を把握した上での判断だったのでしょう。
まとめ
今回は、フライデー襲撃事件についてそれぞれまとめてみました。
事件の背景を見てみると、たけしさんがフライデーに乗り込みたくなる気持ちも理解できますね。
今ではある程度芸能人のプライベートも守られていますが、事件当時は過剰な接触や取材が行われていたようです。
このような事件を2度と起こさないためにも、節度のある行動を期待したいですね。